お米に賞味期限はある?保存期間や保存方法について紹介
お米には賞味期限はない!?
わたしたちの食生活の基本となるお米。
毎日の食事のために、お米は常備しているというご家庭がほとんどではないでしょうか。
ところで、あなたはお米の賞味期限を意識したことありますか?
思い返してみると、意外とお米の賞味期限を考えたことがない方も少なくないはず。
今回は生まれも育ちも米農家でお米とは縁が深い野菜ソムリエプロASUKAがお米の賞味期限の謎について紹介していきます。
お米について理解を深め、もう一度食生活を見直していきましょう!
【この記事の内容】
・お米に賞味期限がない理由
・お米をおいしく食べる期間の目安
・おいしいお米を長く楽しむために
・米農家の想い
お米に賞味期限がない理由
実は、お米に賞味期限や消費期限の表示がないのはご存知だったでしょうか?
お米にこだわりがあるかたなら、お米に賞味期限などの表示がないことに気づいているかもしれません。ではなぜ賞味期限・消費期限の表示がないのでしょうか。
それは、お米が野菜や果物と同じ生鮮食品の扱いだからです。そういえばたしかに、野菜にも賞味期限は記載されていませんよね。
その理由は、どちらも気温や湿度、保存方法などで美味しく食べられる期間は異なってくるから。保存方法が悪ければ傷みが早かったり、逆に上手に保存すればおいしさを長持ちさせるとも可能なのです。
【精米年月日に着目】
お米に賞味期限表示がないかわりに、米袋には「精米年月日」が表示され、白米となってからどのくらいの期間が経っているかが分かるようになっています。この精米年月日を目安にして、おいしくお米をたべる期間を把握するようにしましょう。
お米をおいしく食べる期間の目安
【白米の場合】
お米にはこれといった賞味期限は決まっていません。
長期間保存していてもほとんど見た目には変わりありませんよね。しかし、お米は生鮮食品である以上、精米してからは野菜と同じように刻々と劣化がはじまります。白米の劣化は精米直後から進み、時間とともにカビや虫の発生リスクが高まるといわれています。精米後はなるべく早めに食べるのが望ましいですが、おいしく食べられる目安としては約1ヶ月程度と覚えておくとよいでしょう。さらに冬場だと2か月程度はおいしく保存することが可能ですが、湿気の多い場所や梅雨の時期は3週間で食べきるのがおすすめ(時期や保存状態によっても異なります)。なるべく早めに、おいしいうちに食べきりましょう。
また、お米は「直射日光」「高温」「湿気」を嫌うというを覚えておくと、保存場所を選ぶときに役立ちます。
【玄米の場合】
保存状態で異なりますが、玄米は白米に比べて酸化のスピードが遅く、冷蔵で半年・真空状態では大体1年程度おいしさを維持できます。もし可能であれば玄米で保存し、食べる分を小分けに精米するとよりおいしくお米をいただけます。
※これは稲刈り直後のもみがついた状態の写真
おいしいお米を長く楽しむために
【未開封ではずっとおいしい?】
米袋は実は「未開封=密閉」ではありません。米袋は空気抜きのために小さな穴が空けられているケートがほとんどです。未開封であってもおいしく食べられる期限にほとんど差はないでしょう。
【真空パックの場合は?】
精米後のお米はは空気に触れることで劣化が進むので、「真空パック」はおすすめの保存方法です。1年以上鮮度を維持できるといわれていますが、やはり乾燥は多少進むので早めに食べるのがよりベター。
【精米しなければ長期保存可能?】
保存状態にもよりますが、玄米は白米に比べて酸化のスピードが遅く長くおいしさを維持できます。可能であれば家庭用精米機で都度精米すると、いつでもおいしいお米が食べられます。白米で購入する場合は、1カ月程度で食べきれる分ずつ購入するとよいでしょう。
【保存場所】
できれば、米袋のままより米びつに移して保存する方がよいとされます。ある程度密閉された米びつ保存なら、お米の苦手な「直射日光」「高温」「湿気」を避けることができ、臭い移りも防ぐことができます。また、保存場所としては低温状態を保てる冷蔵庫(特に野菜室)もおすすめです。ただし、冷蔵庫保存の場合は他の食材からの臭い移りに要注意。こちらはお米をペットボトルに入れて保存することで、簡単に防ぐことだ出来ますよ。
米農家の想い
農家とつながることで食卓をより楽しく”買って食べる”から”知って食べる”へ。
他の記事でもお米について紹介していますので、よかったら併せてご覧ください。
・お米の栄養素について
・お米のカロリーについて
・お米の炊き方基本編
私は代々続く米農家の跡取り娘として生まれ育ちました。
戦後の農家の様子も聞きながら、祖父母の代からの農業、農家の苦労やお米にかける想いも体感してきました。
たかがお米、されどお米。お米中心の食生活が私たちの命や健康につながっているのです。
私たちが当たり前に食べているお米。そのお米が食卓に上がるまでのストーリーも知ってほしい。
農家とつながって栽培の様子も知ることで、より心豊かに、ぬくもりある家族の食卓が楽しめるのではないでしょうか。
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この記事を書いた人
野菜ソムリエプロ ASUKA
EDENの農作物と一緒にぬくもりを、そして野菜ソムリエとしてちょっと役立つ情報をお届けいたします。4人の母で自分自身も消費者として家族の健康を考えた食事にも関心が高いです。