エシカル消費とは?|具体的にできること
よくみたり聞いたりすることがあっても、正直よく分からないという方も多いのではないでしょうか。
この記事では「エシカル」や「エシカル消費」という言葉の意味、エシカルがSDGsとどう結びつくのか。
そして実際に私たちが取り組めるエシカル消費について、紹介していきたいと思います。
エシカルとは?
「エシカル(ethical)」を直訳すると、「倫理的」「道徳的」という意味です。
人として守り行うべき道。人々が、善悪をわきまえて正しい行為をなすために、守り従わねばならない規範のようなものを意味します。
外面的・物理的強制をともなう法律とちがい、自発的に正しい行動をするために働く内面的原理のことです。
善悪の判断や生命を大切にする心など、人としてとても大切な心理なので、小中学校の「特別教科」として教育課程の一つに設けられています。
エシカル消費とは?
エシカル消費とは、「人や社会、地域、環境に配慮した商品やサービスを選んで消費すること」を指します。私たちは、毎日必ず何かを”消費”しています。
私たちが日々なにげなく購入している商品やサービスの裏には、森林破壊や地球温暖化、児童労働などの社会問題を引き起こす要因となっていることもあります。
こうした問題の解決につながるのがエシカル消費です。
私たち一人一人が、社会問題に気づき、普段の買物を通して、課題解決のために「自分は何ができるのか」を考えてみることがエシカル消費の第一歩。
私たちの生活が、何かしらの犠牲の上に成り立っているのではなく、他の人や社会、地球環境、自然にとってもよいものを積極的に選ぶ消費活動が「エシカル消費」です。
そして、エシカル消費を意識することで、SDGs(持続可能な開発目標)の目標12「つくる責任、つかう責任(生産者も消費者も、地球の環境と人々の健康を守れるよう責任ある行動をとろう)」という目標達成につながります。
そして、こういった意識掛けはSDGs目標12だけではなく、具体的行動によって目標1の「貧困をなくそう」や目標8の「働きがいも経済成長も」・さらには目標15の「陸の豊かさを守ろう」など、その他の目標達成へもつながるよい影響を及ぼすのです。
エシカル消費の具体的行動
私たちの消費行動の裏側に潜んでいる社会問題を知り、私たち一人一人が消費の視点を変えるだけで、問題の解決に協力していくことができます。
急に全てをエシカル消費に変えるということは難しいですが、自分がちょっとづつ、1つでも日々消費するものを見直す事からはじめていきましょう。
エシカル消費につながる具体的な事をいくつかご紹介します。
エシカル消費一例
1.フェアトレード商品を選ぶ
実は私たちが安く買っている商品の“向こう側”には、立場の弱い開発途上国の生産者の過酷労働や、児童労働が犠牲となってることもあります。
しかし、フェアトレード商品とは、適正な値付けの上に取引された商品を指します。
例えばこんな感じ↓
左下のマークがフェアトレード認証マークです。
生産者への適正な価格の支払いや生産者の労働環境を守る等の基準をクリアした製品に付けられるのが“フェアトレードマーク”。
このフェアトレードマークの付いた商品を買うことは、開発途上国の生産者の過酷労働や、児童労働などの社会問題の解決を助けることにもつながり、人や社会にとってのエシカル消費といえます。
ただ、商品の販売価格がやや高めになることや、日本でのフェアトレード自体の知名度の低さからまだまだ国内でこの取り組みが浸透しているとは言えない状況であることはみてとれます。
世界を一つの社会とみれば、この取り組みが日本でもしっかり認知され、発展途上国の生産者の過酷労働や、児童労働が犠牲になっている状況が少しでも改善されることを願うばかりです。
2.エコバックやリサイクル
近年ではマイクルプラスチック問題が深刻となり、人体や生態系への影響も心配されています。さらに、ごみ処理による大気汚染なども大きな社会問題です。
可能なものはリサイクルして地球環境へのふたんを減らしましょう。
・食材を無駄なく使う
・生ごみを極力減らす(コンポストの利用等)
・エコバックを使用する
・段ボールなど資源のリサイクル
一人一人が、未来の地球環境にちょっとだけ配慮した行動を心がけるだけでもよいと思うのです。
3.自然に優しい商品を選ぶ
自然環境や地域への配慮も忘れてはいけません。
環境にやさしい成分を原材料にした商品を選んだり、地産地消を意識したりすることも大切です。オーガニックや自然に優しい栽培を行っている生産者から購入することもエシカル消費につながります。
私たち農家や生産者も、農薬や化学肥料の過度に使用せず、土壌保護や水資源の管理、環境に配慮した栽培を意識することは重要。それが、生態系への負担を最小限に抑えることになるからです。
そして消費者が、そういった環境に配慮した栽培に取り組んでいる地元の農家や生産者の商品を選んで購入することは、その生産者や地域の応援にもなります。
地産地消は地域経済が活性化し、人や地域・環境保全につながる重要なエシカル消費です。
持続可能な社会を未来に
ここまでエシカル消費についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
私たちがサスティナブルな未来のために具体的にできることといえば、何か大きな革命を起こすことではなく、本当に身近で些細なことをちょっとずつ継続してやっていくということなのではないかと思っています。
EDENでも持続可能な農業の一環として、温室効果ガス削減見える化実証事業に取り組んでいます。
どんな取り組みかはこちらの記事で紹介していますので、よかったら併せてご覧ください。
さらに、農薬や化学肥料を慣行栽培の半分以下に抑えた山形県の特別栽培米認証を取得し、安心して食べられる農作物栽培を心掛けています。
よりよい社会づくりや未来の環境づくりは、誰かがやるものではなく私たち一人一人の行動がつくるものです。いちエシカル消費者として声をあげていくことも重要です。
どんなものを求めているかという消費者の要望などを生産者や企業に伝えることで、需要と供給がよりよいバランスでエシカル消費の拡大につながっていくのではないかと思っています。
子どもたちの未来が少しでも過ごしやすい環境であってほしいと思いませんか?
ぜひ、できることからやっていきましょう!
EDENの特別栽培米「夢ごこち」
詳しくはこちら」
この記事を書いた人
野菜ソムリエプロ ASUKA
EDENの農作物と一緒にぬくもりを、そして野菜ソムリエとしてちょっと役立つ情報をお届けいたします。4人の母で自分自身も消費者として家族の健康を考えた食事にも関心が高いです。