【農家直伝】すいかの収穫時期見分け方
すいか収穫時期を判断方法は?
すいかのテント直売、今年もたくさんのお客様にご利用いただき誠にありがとうございました!
EDENは、山形県置賜地域で、すいかの生産販売を行っており、
7月中旬から8月中旬の期間限定ですいかの直売所をオープンしております。
詳細はこちらの記事ご参照ください。
すいかの直売所にたくさんのお客さんがすいかを買いに来てくださる中で、
よく聞かれる質問があります。
もちろんナンバーワンは「おいしいすいか選んで」「どれがおすすめ?」という質問。
たしかにせっかく買いに来たからには、美味しいすいかを買いたい!というのは当然。
私たち販売する側もそれはそれは責任重大なので、真剣に選んでお渡しさせてもらっています!
どれも自慢のすいかですが、その中でも美味しいのを選んでといわれるとやっぱりちょっとした緊張感はありますが、
信頼してもらっているということなので、すいか農家冥利に尽きます。
お客さんの声がダイレクトに聞けるというのは、私たちすいか農家にとっても貴重な時間でもあります。
美味しいすいかの選び方は、こちらの記事で紹介していますので、よかったら参考にしてみてください。
家庭菜園のすいかをおいしく食べるために
毎年すいかを買いに来てくださるお客さんのなかにも、
「うちでもすいか植えてみたのよ」
「家庭菜園ですいか作ってみたの」
とおっしゃる方は意外と多くいらっしゃいます。
そして、よく聞かれる質問の中には「いつ収穫したらいいかわからない」という声も。
植えたはいいけど、どうやって収穫時期を判断するんだろうって疑問に思う方も多いようです。
せっかく育てたすいか、収穫時期をしっかり見極めておいしく食べたいですよね。
今回はそんな方の参考になればと思い、すいかの収穫時期の見分け方について、
少し書いてみようと思います。
すいかを育てているけど、いつ収穫したらよいかわからない方、すいかを作ってみたい方はぜひ読み進めて参考にしていただければ幸いです。
すいか収穫時期を見分ける方法
すいかを大事に育てて、収穫する喜びは大きいもの。
自分で育てた甘くて美味しいすいかを食べるためには収穫のタイミングが重要です。
いくつかの見分け方を覚えて、美味しいすいかを収穫しましょう!
すいかの収穫時期の見分け方はいくつかポイントがあります。
≪すいか収穫時期を見分けるポイント≫
- 日数を把握しておく
- 積算温度を把握しておく
- ツルやすいかの状態を観察する
では、それぞれ詳しく解説していきます。
1.日数を把握しておく
これは、すいか農家でも実践しているすいか収穫時期の見分け方です。
すいかを受粉した日から日数をカウントしておおよその収穫時期を決めていきます。
≪収穫日数の目安≫
受粉した日からおよそ35日~40日前後。
ただこの日数は、品種や栽培環境によっても違ってきますし、大玉すいかと小玉すいかでも異なります。
すいかの種や苗のパッケージに、品種と収穫日数の目安が記載されていることがありますし、
種苗会社さんの方で情報を公開してくれている場合もあるので、品種を調べてみるのがおすすめです。
着果棒で受粉日を把握しておくか、授粉日を記した札を果実のつるにつけておくのも便利です。
天候によっても生育具合は変わってきますので、
収穫適時期は多少早まったり遅れたりすることもあることは頭に入れておきましょう。
2.積算温度を把握しておく
次に紹介するのは、受粉日からの積算温度で収穫時期を見分ける という方法です。
積算温度というのは毎日の平均気温を合計したもの。
前述した通りすいかの成熟には一定の日数がかかりますが、快晴が続いた場合、日数は少なくても成熟度は進みますし、低温が続けば逆のことがおこります。
≪積算温度の目安≫
開花日(受粉した日)から
大玉すいか→およそ1,000~1,100℃前後、
小玉すいか→およそ850~900℃前後といわれています。
積算温度を調べるには気象庁の 過去の気象データ検索 で必要な観測点の平均気温が見ることができるの合計していけば計算できます。
温度を調べて計算するのはめんどくさいという方は、
畑に設置しておくだけで把握できる、防水の積算温度計もあるのでチェックしてみてください。
受粉日から日数を把握しつつ、積算温度も計って収穫時期を見極めたら、
ほぼ間違いなく美味しいすいかを収穫できることでしょう。
3.ツルやすいかの状態を観察する
正直、何も目安のない状態から、すいかの収穫時期を見極めるのはかなり難しいように思います。
とはいえ家庭菜園では、いつの間にかすいかの実が大きくなっていて受粉日がもはやわからない!
という場合もあると思います。
そんな時の参考に、ツルやすいかの状態ですいかの収穫時期を見分ける
いくつかのポイントを紹介します。
すいかの周りの葉や巻きひげ、ツルがやや枯れてきたようであれば、
収穫のタイミングと考えてよいでしょう。
すいかが成熟したら、葉や巻きひげの役目が終わったということなので、
枯れてきていても不思議ではありません。
また、すいかの緑色の濃さでもある程度、成熟度を判断することが可能。
すいかが成熟すると、緑色が濃く縞模様もくっきりしてくるのがわかります。
そして外皮がツヤ消しの状態から、ややツヤありのような状態になるようにもなる場合があります。
(すべてではないので、ちょっと個人的な肌感を含みます。ご了承ください。)
さらに日照りが続くと、日光にあたった部分が日焼けして白っぽくなってしまう場合も。
すいかの外皮が日焼けしてしまうようであれば、成熟度も充分進んでいると思われますし、
積算温度も高くなっていることが見込まれますので収穫時期だと判断できるでしょう。
さらに、ちょっと畑でツルがついたまま確認するのは難しいと思いますが、
すいかの音も判断基準の一つ。
すいかを叩いて弾むような澄んだ音がすれば、収穫適時期。
叩いた音が小高いと収穫するのにはまだ早く、逆にボスボスとした鈍いような音は熟し過ぎている思われます。
なかなか音を聞き分けるのは難しいですが、知識として覚えておくと役に立つかもしれません。
すいかの収穫時期を間違えるとどうなる?
すいかを栽培してみて、こんなことを経験したことがある方はいませんか?
「収穫時期がわからなくなって適当に採ってみたけど、全然おいしくなかった」
せっかく手塩にかけて育てたすいかが甘くもおいしくもなかったら残念ですよね。
すいかの収穫時期が早すぎると、下の写真のように未熟果のすいかとなります。
まだ成長途中なので、うっすらピンク色であまり甘みはありません。
酸味があるので、ややちょっと酸っぱ味のあるウリというか、まだおいしくないのが正直なところ。
逆にすいかの収穫時期が遅いといわゆる”ミソ”っぽいすいかになり、
種周りがフカフカになってしまったり、シャリ感がなくなり、
いわゆる”こんにゃく”状態となり食感は損なわれたりすることも。
成熟は進んでいるので、甘さはあるのですが、食感がイマイチ、なんてことも。
さらに過熟しすぎたすいかは、中が発酵してしまう可能性もあります。
一件、外側は普通のすいかでも明らかに音が鈍くなり、中身は液状に。
一応参考までに掲載しますが・・・すみません、写真閲覧注意。
食べごろを逃したすいかをほったらかしするのは危険です。
まとめ
ここまですいかの収穫時期の見分け方について記載してきました。
≪すいか収穫期を見分けるポイント≫
- 日数を把握しておく
- 積算温度を把握しておく
- ツルやすいかの状態を観察する
すいかの直売所にすいかを買いに来てもらえるのはすごく嬉しいですが、
すいか栽培してみたよ!っていう方のお声もすごく嬉しいものです。
なぜなら、いろんなことで共感できるから。
家庭菜園でも農家でも、作物を作って食べるということは、生きることに直結するので
多くの方にぜひ挑戦していただきたいです!
この記事が少しでも参考になれば幸いです。
すいか栽培方法についてはこちらの記事でも紹介しておりますので、
よかったらのぞいてみてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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この記事を書いた人
野菜ソムリエプロ ASUKA
EDENの農作物と一緒にぬくもりを、そして野菜ソムリエとしてちょっと役立つ情報をお届けいたします。4人の母で自分自身も消費者として家族の健康を考えた食事にも関心が高いです。